李相日監督とは?人間の本質に迫る映画作り
映画『国宝』を手掛けた 李相日監督 は、『フラガール』『悪人』『怒り』などで知られる日本映画界の第一人者です。在日朝鮮人三世として新潟に生まれ育ち、社会の周縁に生きる人々や人間の深い葛藤を描き続けてきました。
監督自身、「映画は人間の奥底に潜む弱さや誇りをあぶり出すもの」と語っており、その言葉どおり『国宝』も人間の光と影を繊細に描き出しています。
李相日監督「俳優と監督は信頼でしかつながれない。信じるからこそ、互いに踏み込める」
こうした哲学が、作品の強度を高めています。
『国宝』での吉沢亮と横浜流星への厚い信頼
主演の 吉沢亮 は歌舞伎役者・喜久雄を演じました。華やかさと孤独を併せ持つ役柄に挑んだ吉沢は「李監督は一切の妥協を許さない。でもその厳しさの裏に、絶対に見捨てない信頼がある」と語っています。
撮影現場では、舞台袖の細かい所作や視線の角度まで何度もリテイクを重ねたといい、吉沢は「役ではなく自分が生きている感覚」に到達できたと振り返っています。SEO的にも「吉沢亮 国宝 演技力」といった検索ワードに直結するエピソードです。
また 横浜流星 は、喜久雄と対をなす存在を演じ、作品に緊張感を与えました。監督は「彼の眼差しには、観客の心を貫く力がある」と評し、横浜も「監督は“その瞬間の真実”を求める。だからこそ怖さもあるが、心から信頼できた」とコメント。
実際、雨のシーンでは監督が「衣装が重くなり動けなくなるまで続けて」と指示。横浜は極限状態の中で芝居を続け、迫真の演技が生まれました。
長年の絆で結ばれる妻夫木聡との関係
妻夫木聡 と李相日監督の関係は、20年以上にわたります。『69 sixty nine』(2004年)、『悪人』(2010年)、『怒り』(2016年)と数々の名作でタッグを組み、『国宝』では再び深い人間ドラマを共有しました。
妻夫木聡「監督は俳優を丸裸にする。でも、その先に必ず新しい自分を見せてくれる」
監督もまた「彼はどんな状況でも逃げない。その覚悟に助けられてきた」と信頼を寄せています。
撮影現場ではセリフが終わった後も演技を続ける妻夫木に、監督が「その余白が物語を語る」と絶賛したという舞台裏エピソードも。
2025年にはNHK「スイッチインタビュー」で妻夫木自らが李監督との対談を熱望したことも話題になり、俳優と監督を超えた「同志」としての関係性が世間に注目されました。
カンヌでの反響と国際的評価
『国宝』はカンヌ国際映画祭「監督週間」に出品され、上映後は長いスタンディングオベーションが続きました。
観客からは「役者の魂がスクリーンから伝わった」「監督と俳優の信頼が映像に宿っていた」と絶賛の声。
李監督自身も「カンヌで観客がロビーにあふれ出た光景を忘れない。映画が“信頼”でできていることを改めて実感した」と語っています。
まとめ:信頼関係が『国宝』を名作へ導いた
映画『国宝』の魅力を支えているのは、李相日監督と俳優陣の強固な信頼関係です。
- 吉沢亮は監督に導かれ、歌舞伎役者としての「孤高」を体現。
- 横浜流星は極限状態の撮影で「人間の真実」を表現。
- 妻夫木聡とは20年来の絆が作品に厚みを与えた。
この「信頼の力」が、国内外での高評価や興行成績の成功につながっています。
まさに『国宝』は、俳優と監督が心を預け合ったからこそ生まれた名作なのです。